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相続対策の1つの武器 ~企業承継円滑化法の成立 【2008年7月号】

                                       弁護士  榎  本      修

相続対策は、相続税だけで十分? ~「相続」が「争族」になるケース


 多くのベンチャー企業や中小企業では、会社株式をオーナー一族で保有しています。会社を円滑に継いでもらうためにはスムーズに株式を相続することが重要なことは、3月号のライトハウスニュースで今井弁護士が「事業承継は計画的に」でも触れたとおりです。
 「相続対策」というと、相続税のことばかり考える方が多いようです。相続税を十分シミュレーションしておくことは大切ですが、税金のことばかり考えて「株式等をどう分配することが円満な相続か」という点を忘れると、「相続」が「争族」(会社をめぐる相続人や一族一家の争い)となってしまう危険性があります。


一澤帆布店(京都)のケース


 「争族」の実例をみましょう。京都東山の一澤帆布店は有名なかばんメーカーです。『東山知恩院前上ル
一澤帆布製』赤枠タグの布製かばんをお持ちの方もあるでしょう。
 同社は06年、相続をめぐるトラブルにより一時営業休止にまで至ってしまいました。
 3代目の一澤信夫氏が01年に死亡した後、信太郎(長男)と信三郎(三男)との間で相続争いが起こります。信三郎氏の言い分は「信太郎に株をやるという信夫の遺言は無効だ」というものでしたが、最終的に最高裁は信太郎氏(長男)側に軍配を上げました。
 信三郎氏は05年に代表取締役を解任され、勤めてきた職人は退社し、一澤帆布は一時休止に至ります。信三郎氏は同様のかばんを取り扱う「一澤信三郎帆布」を設立。一澤帆布工業株式会社を継いだ信太郎氏側との間では、まだ商標権を巡る訴訟が続いているようです。


経営承継円滑化法


 一澤帆布のケースは遺言の有効無効が大きな争いの原因です。ただ、このケースは遺言が無くても、遺産分割の方法を巡って争いが生じた可能性があります。
 このように一度ボタンを掛け違えると、企業を円滑に承継することは非常に難しいものです。多数の関係者が登場しますから(現オーナー、後継者・その家族、取引先、従業員など)それらの利害を上手く考えて円満な承継を考える必要があります。もちろん、支払う相続税は少ないに越したことがありません。以上のようなことから、税金・法律・それぞれの利害などを考えてできるだけ沢山使える「武器」を考えて準備をすることが必要です。

 そんな私たちに新しい「武器」が登場することになりました。それが今年
5月に国会で成立した「中小企業経営承継円滑化法」です(0810月施行〔ただし、遺留分の民法特例は後の施行が予定されており、093月と予想されています〕)。ポイントは、①遺留分(遺言でも奪えない相続人の最低限の権利)放棄に関する民法の特例、②金融支援(信用保証協会の保証枠別枠設定や政府系金融機関による融資制度が整備される予定です)、③相続税課税についての必要な措置(具体的には「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」の創設(平成21年度税制改正で実施予定))の3点です。金融機関や税制改正の詳細によって定まる部分も多いのですが、円滑な事業承継のために注目すべき法律が一つ誕生しました。

 アイリス法律事務所では、顧問法人の皆様には原則として無料でこのような事業承継に関する御相談に応じさせていただいております。是非、お気軽にご相談ください。

(参照)神崎忠彦ほか「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律について」NBL884号48頁(2008年)。
Wikipedia「一澤帆布工業」

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