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賃貸借物件の明渡時における原状回復について 【2013年10月号】


                                           弁護士  丹  羽   恵  理  子

 私は、現在賃貸マンションで暮らしていますが、賃貸借契約において最も多いトラブルが、明渡時の原状回復に関するものだと思います。返還されると思っていた敷金が返還されないどころか、更に追加で費用を請求されて驚くこともあります。

 
原状回復とは、賃借人が入居時の状態に戻すということではありません。基本的な原状回復義務の考え方は、次のとおりです。

 ①通常損耗(建物設備等の自然的な劣化・損耗等、賃借人の通常の使用により生ずる損耗のこと)
 ⇒原則として賃貸人が負担する。

 賃借人は、賃貸借契約書等で賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗及び経年変化の範囲が具体的に明記されている等の場合に限って負担する(最高裁判例平成17年12月16日)。


②特別損耗(賃借人の故意・過失により発生した損耗や賃借人の通常とはいえない使用方法により発生した損耗のこと)
 ⇒賃借人が負担する。

 
具体的に何が通常損耗で何が特別損耗に該当するかは、ケースバイケースですが、住居の賃貸借契約については、国土交通省が、明渡時の原状回復をめぐるトラブルを未然に防ぐため、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作成しており、参考になります。

 
店舗や事務所など営業用の物件の場合でも、基本的には、上記最高裁判例の考え方に基づいて判断されています(大阪高裁平成18年5月23日)。そのため、通常損耗については、賃貸借契約書等で賃借人が補修費用を負担することになる範囲が具体的に明記されていなければ、賃貸人が補修費用を負担することになります。

 ただ、上記最高裁判例の以前には、保証金1200万円の新築オフィスビルのケースで、契約締結時の原状に回復しなければならないとする特約も経済合理性があるとして、その特約に基づき通常損耗の補修費用まで賃借人が負担しなければならないとした下級審裁判例もあります(東京高裁平成12年12月27日)。

 最近は、明渡時にトラブルが生じないよう賃貸人と賃借人のどちらが原状回復費用を負担することになるのか、項目ごとに明記されている契約書も見受けられます。契約書において具体的に、賃借人が補修費用を負担することになる項目が明記されていれば、通常損耗であっても、賃借人が負担することになりますので、賃貸借契約を締結する際には、注意深く確認する必要があります。

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